被リンク営業メールで重要なのは、丁寧な言葉を並べることではありません。
相手の記事を選んだ理由と、情報を追加することで読者にどのような価値が生まれるかを短く伝えることです。
例文は文章をそのままコピーするためではなく、必要な情報と伝える順番を確認するために使います。
この記事では、調査データの引用、情報更新、インタビュー、寄稿など、用途別の例文を6つ紹介します。
例文を使う前に準備する5つの情報
例文を開く前に、相手の記事へ連絡する理由を説明できる情報をそろえます。次の5項目が埋まらない場合は、まだ送信文を作る段階ではありません。
①相手の会社名と担当者名
会社名、媒体名、担当者名を確認します。担当者名が分からない場合は「Webメディアご担当者様」など、役割が分かる宛名にします。推測した個人名を書いてはいけません。
②対象となる記事URL
どの記事を読んで連絡したのかを特定します。トップページだけを確認して送るのではなく、対象記事のタイトル、見出し、更新日まで読みます。
③相手の記事を選んだ理由
「参考になりました」だけでは、どの相手にも送れる文章になります。具体的な見出しや説明に触れ、自社の情報を提案する接点を一文で説明します。
④提供できる情報
独自調査、最新データ、事例、図解、専門家コメントなど、相手の記事を改善できる情報を用意します。一般論をまとめただけのページでは、紹介する理由を作りにくくなります。
⑤相手の読者にとってのメリット
「被リンクを獲得したい」という自社の目的ではなく、情報の更新、根拠の追加、比較材料の提供など、相手の読者に生まれる価値を言葉にします。
被リンク営業メールの基本構成
初回メールは、相手が用件と確認事項を短時間で把握できる順番にします。基本構成は次の6要素です。

①件名
対象記事と提案内容が分かる件名にします。「ご相談」「ご提案」だけでは、開く前に内容を判断できません。
②宛名と自己紹介
会社名、担当者名、自社名、氏名を簡潔に書きます。自社サービスの説明を長く書く必要はありません。
③相手の記事への具体的な言及
対象記事のタイトルや見出しに触れ、実際に読んだことを示します。過剰に褒めるより、提案につながる箇所を具体的に書きます。
④提案内容と読者メリット
提供できる情報と、それが相手の記事や読者にどう役立つかを伝えます。掲載場所や文章まで指定しすぎず、編集判断は相手に委ねます。
⑤確認してほしいURL
提案するページのURLを一つに絞ります。複数のURLや添付ファイルを初回メールに並べすぎると、確認負担が増えます。
⑥小さな依頼と署名
最初から打ち合わせや掲載確約を求めず、「参考情報として確認いただけないでしょうか」など、小さな行動を依頼します。最後に会社名、氏名、連絡先、Webサイトを記載します。
被リンク営業メールの例文6選
自社が実際に提供できる情報と合う例文を一つ選びます。複数の提案を一通へ詰め込まず、対象記事、提供情報、読者メリットを相手ごとに書き換えてください。
①独自調査やデータの引用を提案する例文
独自調査、アンケート、検証データを公開しており、相手の記事の根拠を補える場合に使います。
件名:貴社「○○」記事で使用できる調査データのご案内
株式会社○○
Webメディアご担当者様突然のご連絡失礼いたします。株式会社SNACの○○と申します。
貴社の「記事タイトル」を拝見しました。特に「対象見出し」で紹介されている○○について、読者が判断する際に役立つ内容だと感じています。
弊社では○○に関する調査を実施し、調査条件、結果、図表を以下のページで公開しています。記事内の○○を補足する参考情報として、ご活用いただける可能性があると考え、ご連絡しました。
URL:○○
ご関心がございましたら、参考情報としてご確認いただけますと幸いです。
署名
個別化する箇所は、対象見出し、調査テーマ、記事へ追加できる価値です。調査対象数、期間、方法が分からないデータは提案しないでください。
②古い情報の更新を提案する例文
相手の記事に終了したサービス、古い統計、リンク切れがあり、最新情報を提供できる場合に使います。
件名:「記事タイトル」の○○に関する最新情報のご共有
株式会社○○
Webメディアご担当者様突然のご連絡失礼いたします。株式会社SNACの○○と申します。
貴社の「記事タイトル」を拝見し、○○を調べる際の参考にさせていただきました。
記事内の「対象箇所」について、○年○月に公開された新しい情報がありましたので、ご共有します。弊社では変更点と確認方法を以下のページに整理しています。
URL:○○
次回更新時の参考資料としてお役立ていただけましたら幸いです。
署名
誤りを責める書き方ではなく、更新負担を減らす情報提供として伝えます。リンク切れの場合は、元のリンクが実際に無効であることを送信直前に確認します。
③インタビューを提案する例文
相手企業や専門家の知見を自社メディアで紹介し、公開後に記事を案内する方法です。初回からリンク設置を条件にしないことが重要です。
件名:○○に関するインタビューご協力のお願い
株式会社○○
ご担当者様突然のご連絡失礼いたします。株式会社SNACの○○と申します。
弊社では、○○に取り組む企業の実務や考え方を紹介するインタビュー企画を進めています。
貴社の「記事・サービス・取り組み」を拝見し、特に○○の視点を読者へ紹介したいと考え、ご連絡しました。
取材時間はオンラインで○分程度を予定しており、公開前に内容をご確認いただけます。企画概要は以下です。
URL:○○
ご関心がございましたら、実施可否をご返信いただけますと幸いです。
署名
相手に発生する時間、公開前確認、掲載媒体、想定読者を明記します。記事公開後は共有用URLや紹介文を渡し、相手が紹介しやすい状態を作ります。
④専門家コメントや寄稿を提案する例文
相手の記事テーマに合う専門知識や実務事例を提供できる場合に使います。
件名:「記事タイトル」への専門家コメント提供のご提案
株式会社○○
編集ご担当者様突然のご連絡失礼いたします。株式会社SNACの○○と申します。
貴社の「記事タイトル」を拝見しました。「対象見出し」で解説されている○○について、弊社でも実務支援を行っています。
読者が○○を判断する際の補足として、具体的な事例や注意点を専門家コメントとして提供できます。ご希望があれば、記事の方針に合わせて○文字程度で作成します。
弊社の関連情報:○○
編集企画に合うようでしたら、ご検討いただけますと幸いです。
署名
寄稿先の編集方針、文字数、著者情報、リンクの扱いは相手のルールに従います。リンクを掲載条件として押し付けないでください。
⑤比較・まとめ記事への掲載を提案する例文
自社サービスが記事の選定基準を満たし、読者の比較材料を増やせる場合に使います。
件名:「記事タイトル」への掲載候補に関する情報提供
株式会社○○
Webメディアご担当者様突然のご連絡失礼いたします。株式会社SNACの○○と申します。
貴社の「記事タイトル」を拝見しました。○○を選ぶ基準が整理されており、比較検討する読者に役立つ記事だと感じています。
弊社の「サービス名」は、記事内で紹介されている○○の条件に対応しています。料金、支援範囲、実績を以下にまとめていますので、今後の更新時に掲載候補としてご確認いただけないでしょうか。
URL:○○
追加情報や画像が必要な場合は、すぐにご用意します。
署名
選定条件を満たしていない記事へ無理に依頼してはいけません。料金、機能、実績の根拠ページを用意し、編集者が確認しやすい状態にします。
⑥イベントや取引など既存接点がある相手への例文
セミナー、取材、取引、共同企画などの接点があり、関連ページを自然に案内できる場合に使います。
件名:先日の○○のお礼と関連資料のご共有
株式会社○○
○○様先日は○○の機会をいただき、ありがとうございました。
当日話題になった○○について、弊社側でも内容を整理し、以下のページで公開しました。
URL:○○
貴社の「対象記事・お知らせ」を今後更新される際に、補足資料としてお役立ていただける内容かと思います。必要な図表や紹介文がございましたらお送りします。
引き続き、よろしくお願いいたします。
署名
既存の関係性がある場合も、リンク設置を当然の前提にしないでください。まずは関連資料として共有し、相手の編集判断に委ねます。
返信されにくい被リンク営業メールのNG例
次のいずれかに当てはまる場合は、送信数を増やす前に対象選定かメール文を直します。
①相手の記事を読まずに送っている
会社名とURLだけを差し替えた文章は、提案理由が伝わりません。記事タイトル、見出し、読者ニーズの少なくとも一つへ具体的に触れます。
②SEO効果だけをメリットとして伝えている
「相互リンクで双方のSEO評価を上げましょう」という提案は、読者価値がなく、検索順位を目的とした過剰な相互リンクにもつながります。記事の内容が改善される理由を伝えてください。
提案前に整理したい被リンクの価値は、被リンクのSEO効果と役割で解説しています。
③自社紹介が長い
沿革、サービス、実績を長く書くほど、依頼内容が埋もれます。初回メールでは、相手の記事、提供価値、確認URLを中心にします。
④最初からリンク位置や属性を指定する
掲載箇所、アンカーテキスト、dofollowを一方的に指定すると、編集権を侵害する印象になります。広告や有料掲載では、Googleが推奨する rel="sponsored" などの属性にも配慮が必要です。
⑤営業禁止の相手へ送る
問い合わせページに営業禁止や送信拒否が明記されている場合は送信しません。特定電子メール法などのルールと相手の連絡方針を確認してください。
送信前に確認する8項目
作成したメールは、送信先ごとに次の8項目を確認します。
- 会社名、媒体名、担当者名は正しいか
- 対象記事は現在も公開されているか
- 相手の記事を選んだ理由が具体的か
- 読者に生まれる価値を説明しているか
- 提案ページの内容とURLは正しいか
- 誇張した実績や架空の感想がないか
- 営業禁止、送信拒否、停止依頼に該当しないか
- 同じ企業へ重複送信していないか
返信がない場合のフォローアップ例文
初回メールから数営業日後に、一度だけ簡潔に確認します。返信を催促するのではなく、不要であれば対応不要と伝えます。
件名:Re: 「記事タイトル」で使用できる調査データのご案内
株式会社○○
ご担当者様先日、○○に関する参考情報をご案内しました株式会社SNACの○○です。
念のため、資料URLを再送します。
URL:○○
現在の編集方針に合わない場合は、ご返信やご対応は不要です。今後の更新時に参考となりましたら幸いです。
署名
何度も追いかけたり、別の連絡先へ繰り返し送ったりしないでください。
返信後の対応
返信内容によって、追加情報を渡す、条件を判断する、営業を終了するのいずれかを選びます。
①掲載を検討してもらえる場合
必要な文章、画像、調査条件、会社情報をすぐに渡します。相手の編集方針に従い、掲載表現やリンク属性を強制しません。
②条件付きの提案が返ってきた場合
有料掲載、相互リンク、記事制作などの条件を確認します。検索順位を目的としたリンク売買や過剰な相互リンクにならないかを判断し、必要なら断ります。
③断られた場合
理由の説明を求めず、確認へのお礼を伝えて終了します。送信停止の希望がある場合は、営業リストへ記録し、再送しません。
被リンク営業メールに関するよくある質問
例文を実際に使うときに判断しやすいよう、送信前によく迷う点を整理します。
例文をそのまま使ってもよいですか?
文章の順番は使えますが、相手の記事を選んだ理由、提供情報、読者メリットは必ず個別化してください。会社名とURLだけを差し替えた一斉送信は避けます。
例文を使う前に必要な候補精査と提案設計は、被リンク営業の進め方をご確認ください。
相互リンクを提案してもよいですか?
読者にとって自然な参照関係がある場合は検討できます。ただし、SEO評価を上げることだけを目的に大量交換する行為は避けてください。
相互リンクを提案できる条件と避けるべき交換は、被リンクと相互リンクの違いで解説しています。
問い合わせフォームとメールはどちらがよいですか?
相手が指定する連絡方法を優先します。問い合わせフォームの用途が顧客相談に限定されている場合や、営業禁止が明記されている場合は使用しません。
メールは何文字程度がよいですか?
決まった文字数はありませんが、初回メールは対象記事、提案内容、読者メリット、URL、依頼が一画面程度で把握できる長さを目安にします。
まとめ
被リンク営業メールは、丁寧な表現を増やすよりも「なぜこの記事へ、何を、誰のために提案するのか」を明確にすることが重要です。自社の提案型に合う例文を骨組みとして使い、対象記事と読者に合わせて内容を個別化してください。
送信前は、会社名、対象記事、提案URL、読者メリット、営業連絡の可否、重複送信の有無を確認します。送信後も、返信、掲載条件、掲載URL、停止依頼を記録し、同じ相手へ誤って連絡しない状態を保ちましょう。
候補精査から送信管理までの体制づくりを相談したい場合は、SNACの「被リンク獲得支援サービス」をご覧ください。



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