良質なコンテンツを公開しても、存在を知ってもらえなければ被リンクは増えません。
そこで有効なのが、自社の情報を必要とする企業やメディアを探し、掲載や引用を提案する被リンク営業です。
被リンク営業は、単にリンクを依頼する活動ではありません。相手の記事と読者に役立つ情報を用意し、紹介する理由まで提案することで、自然な文脈での掲載を目指します。
この記事では、営業先の探し方、候補の精査、提案方法、メール例文、送信後の管理まで実行順に解説します。
被リンク営業とは
被リンク営業とは、外部サイトの運営者や編集者へ連絡し、自社のページを記事内で紹介・引用してもらうための提案活動です。英語圏ではリンクビルディングのアウトリーチと呼ばれます。
重要なのは、リンクの設置そのものを依頼するのではなく、相手が自社の情報を紹介する理由を作ることです。たとえば、既存記事の根拠を補える独自調査、読者の理解を助ける図解、業界の具体的な事例、専門家のコメントなどを提供できれば、相手にとっても記事を改善する材料になります。
被リンク営業とリンク購入の違い
被リンク営業は、情報価値を伝えたうえで編集上の判断による掲載を目指す活動です。一方、検索順位を上げる目的でリンク枠を購入する行為は、Googleのリンクスパムに該当する可能性があります。
広告やタイアップとして料金が発生する掲載は、それ自体が禁止されているわけではありません。ただし、広告リンクであることを明示し、リンクには rel="sponsored" または必要に応じて nofollow を設定する必要があります。
被リンクの種類やSEO上の役割は、被リンクとはで基礎から解説しています。
被リンク営業が必要な理由
調査データや専門的な記事を公開しても、必要とする編集者やWeb担当者に知られなければ、紹介される機会は増えません。コンテンツを作る作業と、その価値を必要な相手へ届ける作業は別です。
被リンク営業を行えば、自社とテーマや読者層が近い企業・メディアを選び、記事を補足できる情報を直接提案できます。自然な被リンクの獲得に加えて、リンク元からのアクセス流入や企業認知につながる可能性もあります。
被リンク営業の進め方7ステップ

被リンク営業は、リンク先ページを決めてから営業候補を探し、掲載後の成果を記録するまでが一連の作業です。次の順番で進めます。
①対象ページと目的を一つ決める
最初に、被リンクを集めたいページを一つ選びます。企業トップ、サービスページ、調査記事、事例記事では、提案できる相手と掲載理由が異なるためです。
あわせて、業界データの引用を増やす、比較記事からアクセスを得る、サービス認知を広げるなど、ページごとの目的を決めます。最初からサイト全体を対象にすると、営業先も提案内容も曖昧になります。
②紹介する理由になる情報を用意する
営業を始める前に、リンク先ページへ第三者が紹介したくなる情報があるかを確認します。独自調査、具体的な事例、専門家の見解、比較表、図解、無料テンプレートなどが提案材料になります。
一般論だけをまとめた記事では、相手が既存記事を変更する理由になりません。紹介材料が不足している場合は、先にリンク先ページを改善します。
③営業候補を集める
競合サイトの被リンク、関連キーワードの検索結果、業界団体、比較メディア、取材候補などから営業候補を集めます。この段階では広めに抽出し、次の工程で送信対象を絞ります。
④候補を精査してリストへ記録する
自社との関連性、運営会社、対象記事、更新状況、連絡先、営業連絡の可否を確認します。DRや推定流入は候補を比較する参考にとどめ、数値だけで送信先を決めないでください。
営業リストには、サイト名、運営会社、対象URL、提案理由、連絡手段、送信可否、送信日、返信、掲載URLを記録します。同じ企業への重複送信を防げる状態にしてから次へ進みます。
⑤相手の記事ごとに提案理由を決める
対象記事を読み、「どの見出しへ、何の情報を追加すると読者に役立つか」を決めます。独自データの引用、専門家コメント、情報更新、リンク切れの差し替えなど、相手の記事に合う提案を選びます。
⑥個別の営業文を作り、人が確認して送る
件名、対象記事への言及、提案内容、読者側のメリット、確認してほしいURLを短くまとめます。送信前に、宛名、対象記事、引用箇所、URL、事実関係、営業連絡の可否を人が確認します。
AIは候補の重複整理や文面の下書きに使えますが、記事との関連性や送信可否まで任せないでください。

⑦返信・掲載・成果を記録する
返信内容、掲載URL、アンカーテキスト、掲載日、リンク属性を記録します。掲載後はリンク切れや削除の有無に加えて、参照流入、指名検索、問い合わせへの貢献も確認します。
返信率、掲載率、獲得ドメイン数を工程ごとに分けて記録すると、候補選定、メール文、提案材料のどこを改善すべきか判断できます。
被リンク営業先を探す4つの方法
①競合サイトの被リンクを調べる
Ahrefs、Semrushなどのツールで競合ページの被リンクを確認すると、同じテーマを扱うサイトや引用されやすいコンテンツの傾向を把握できます。
複数の競合へリンクしている一方で、自社へはリンクしていないサイトを探す場合は、AhrefsのLink Intersectを使います。

結果画面では、複数の競合へリンクしている参照ドメインを候補として確認できます。媒体名だけで判断せず、実際の掲載ページと運営主体を確認します。
ただし、競合にリンクしているという理由だけで一括送信してはいけません。対象記事を読み、自社情報に置き換える合理的な理由があるかを確認します。
②関連キーワードの検索結果から探す
自社記事と関連するキーワードで検索し、上位記事、比較記事、まとめ記事、用語解説を確認します。検索結果に表示されるサイトは、そのテーマに関心を持つ読者を抱えている可能性があります。
③業界団体・イベント・取材候補から探す
業界団体、地域団体、カンファレンス、取材メディア、パートナー企業は、単純なリンク依頼とは異なる接点を作れます。インタビューや共同企画であれば、相手にも情報発信のメリットがあります。
④既存記事の情報不足やリンク切れを探す
古い統計データ、終了したサービス、リンク切れがある記事に対して、新しい情報源を提案する方法です。相手の記事改善につながるため、単なる掲載依頼より提案理由が明確になります。
被リンク営業で使える4つの提案
①独自調査・データ・図解の引用
業界調査、アンケート、検証結果、比較表、図解などを提供し、根拠資料として紹介してもらう方法です。数字の調査方法、対象数、調査期間を明記すると引用されやすくなります。
②インタビュー・事例への参加
企業や専門家へのインタビュー、導入事例、成功事例を共同で制作します。相手の知見や実績を紹介できるため、双方に発信する理由が生まれます。
③寄稿・専門家コメント
相手メディアのテーマに合う記事やコメントを提供します。自社の宣伝を中心にせず、そのメディアの読者が抱える疑問に答える内容にします。
④既存記事の情報更新
古い情報や不足する論点を見つけ、最新データや補足情報を提案します。修正箇所を具体的に示すことで、編集者の確認負担を減らせます。
反応を得やすい被リンク営業文の作り方
①件名で用件を明確にする
「ご相談」「お願い」だけでは、内容を判断できません。「○○の記事で使用できる調査データのご案内」など、対象と提案内容が分かる件名にします。
②相手の記事を選んだ理由を書く
記事タイトルや具体的な見出しに触れ、その記事へ連絡した理由を示します。サイト名だけを差し替えた定型文ではないことが伝わります。
③相手の読者にとってのメリットを示す
自社の実績を長く説明するよりも、追加する情報が相手の読者へどのように役立つかを伝えます。情報の更新、根拠の追加、理解の補助など、編集上の価値を明確にします。
④次の行動を小さくする
初回メールで打ち合わせや掲載確約を求めると、相手の負担が大きくなります。まずは資料やURLの確認を依頼し、関心があれば返信してもらう形にします。
⑤被リンク営業メールの簡易例文
件名:○○の記事で使用できる調査データのご案内
株式会社○○
ご担当者様
突然のご連絡失礼いたします。株式会社SNACの○○と申します。
貴社の「記事タイトル」を拝見し、○○の解説が読者にとって分かりやすいと感じ、ご連絡しました。
弊社では○○に関する調査を実施し、結果と図表を以下のページで公開しています。記事内の○○を補足する参考情報として、ご活用いただける可能性があります。
URL:○○
ご関心がございましたら、ご確認いただけますと幸いです。
提案別の詳しい文面は、BL012「被リンク営業メールの例文」で解説します。
用途別の文面は、被リンク営業メールの例文6選をご利用ください。
被リンク営業で避けるべき5つの行為
①検索順位を目的に有料リンクを購入する
Googleは、ランキング操作を目的としたリンクの売買をリンクスパムの例に挙げています。有料掲載を行う場合は広告として扱い、適切なリンク属性を設定します。
②関連性を確認せず一斉送信する
対象記事を読まずに送るメールは、相手にとって迷惑になりやすく、自社の評判も損ないます。送信件数より、提案理由の明確さを優先してください。
③過剰な相互リンクを前提にする
相互リンクがすべて問題になるわけではありませんが、検索順位を目的に大量の交換を行うことは避けるべきです。読者にとって自然な参照関係があるかを基準に判断します。
④送信拒否の表示や停止依頼を無視する
広告宣伝メールには特定電子メール法などのルールがあります。公開された事業用メールアドレスに連絡できる例外がある場合も、広告メールを拒否する表示や停止依頼を無視してはいけません。送信前に相手の連絡方針を確認してください。
⑤AIの出力だけで候補選定や送信判断をしない
AIは候補整理や文面の下書きに使えますが、記事との関連性、営業連絡の可否、事実関係までは保証しません。対象記事を人が読み、送信先と最終文面を確認してください。
被リンク営業で確認するKPI
①送信数だけで評価しない
送信数を増やしても、関連性の低い相手ばかりでは成果につながりません。候補数、精査通過数、送信数を分けて記録し、リスト品質を確認します。
②返信率と掲載率を確認する
返信率が低い場合は件名や対象選定、返信はあるが掲載されない場合は提案内容やリンク先品質を見直します。工程ごとに数字を分けると、改善箇所を特定できます。
③獲得リンクの質と事業効果を確認する
獲得ドメイン数、関連性、リンク属性、参照流入、指名検索、問い合わせへの貢献を確認します。検索順位だけでなく、認知や商談接点も含めて評価します。
被リンク営業は内製と外注のどちらがよい?
①小規模に検証するなら内製
対象ページが少なく、社内にSEOと営業の担当者がいる場合は、数十件から内製で検証できます。自社の専門性や提案材料を直接伝えられる点がメリットです。
②継続的に拡大するなら外注も選択肢
候補調査、精査、個別文面、送信管理を継続するには工数がかかります。社内の編集・営業リソースが不足している場合や、運用設計から整えたい場合は外注が向いています。
SNACでは、生成AIを活用した候補調査と管理を行いながら、人が関連性、送信可否、提案内容を確認する被リンク営業を支援しています。
外注先の料金や対応範囲は、被リンク獲得代行おすすめ7社で比較しています。
被リンク営業に関するよくある質問
被リンク営業はGoogleのガイドライン違反ですか?
編集上の価値がある情報を提案し、相手が自主的に掲載を判断する営業活動そのものが直ちに違反になるわけではありません。ただし、検索順位を操作する目的でリンクを購入したり、過剰な相互リンクを行ったりすることは避けてください。
何件送れば被リンクを獲得できますか?
必要な本数や送信件数は一律では決められません。競合状況、リンク元の関連性、提案内容、対象ページの品質で変わります。
問い合わせフォームから営業してもよいですか?
問い合わせフォームの利用目的や営業連絡の可否を確認してください。営業禁止と記載されている場合は送信せず、相手の意思を尊重します。
まとめ
被リンク営業で成果を出すには、送信数を増やす前に「相手が紹介する理由」を作る必要があります。対象ページを一つ決め、引用価値のある情報を用意し、関連性の高い候補だけへ記事ごとの提案を送りましょう。
送信後は返信率と掲載率だけでなく、獲得したリンクの関連性、リンク元からのアクセス流入、問い合わせへの貢献まで記録します。数字を工程ごとに分ければ、営業先、提案材料、メール文のどこを改善すべきか判断できます。
自社だけで継続的な運用体制を作るのが難しい場合は、SNACの「被リンク獲得支援サービス」をご確認ください。



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